ご乗車いただき、誠にありがとうございます。

不定期連載「熊本市電 電停ぶらり旅」。

どこから乗っても、どこで降りても、1回の乗車で180円。線路でつながってさえいれば、180円(小学生は90円)でどこへでも行ける便利な乗り物。それが熊本市民から愛されている、熊本市電です。

今回降り立った電停はB系統[5]の「段山町」。

「段山」、読み方は「だんやま」ではなく、「だにやま」です。

熊本城の西側であるこの周辺は、小さな丘のようになっていて「だんだん山」、「段山(だにやま)」と呼ばれていたそうです。西南戦争のときには、熊本城攻防最大の激戦地でもありました。

電停のすぐ近くにある「段山公園」。

電停のすぐ上を通るような形で段山トンネルへ向かう段山陸橋が通っていて、さらにそこへ交差するような形で高架化された線路が通っています。(写真中央上)

線路が高架化されたことで交通にも変化があったり、元々病院があった場所が学校になったり、新しくドラッグストアができたり、ここ数年でこのあたりの景色も大きく変化しました。

一方で、肥後象嵌のお店や、辛子蓮根のお店など、熊本の歴史や伝統を感じさせるお店も電停の周辺にみることができます。

そんな段山町電停の近くに、地元の人を始め、多くの方に愛されているお食事処があります。今回はそちらへぶらり。

2021年6月にオープンした「お食事処 彩 sai-sai」。

メニューをながめると、ハンバーグやしょうが焼きなどの肉料理、白身魚フライや焼き魚などの魚介料理、ナポリタンやうどんなどの麺類、カレーや丼ものなどなど、様々な料理が並んでいます。20種類以上あるので、平日毎日来て毎日違う料理を頼むこともできます。しかもご飯の大盛りは無料。

私は平日の14時頃にお店に行ったのですが、店内は常にほぼ満席状態、入れ代わり立ち代わり多くの方たちがそれぞれの料理に舌鼓を打っていました。

今回私は、メンチカツ定食をいただきました。

大ぶりのメンチカツが二つ。割ってみると、中にはぎっしりとお肉が。そのままかぶりつくと、衣のさくさくっとした食感のあと、口の中いっぱいにジューシーな肉の旨味が広がります。ソースをたっぷりからめて、ご飯と一緒にがっつくのもたまりません。

ほっとするような小鉢やお味噌汁も一緒に楽しみながら、あっという間にごちそうさま。

一息つきながら店内を見渡すと、なにやら単品メニューなるものも。

このお店「彩 sai-sai」、昼は当然定食を頼む方が多く見られましたが、夜はおかずのみを頼んでお酒を飲む人も多いんだとか。おつまみメニューも用意してあり、昼も夜も楽しい時間を過ごせそうです。

店員さんもとても気さくで、初めてはもちろんですが、何度も通いたくなるような温かい対応が印象的でした。

お腹も心もたっぷり満たされ、大満足でお店をあとにします。ごちそうさまでした。

お店を出るとすぐのところには、顔が三つの「三面地蔵尊」があります。「小児守護(水子供養)」、「火の守護」、「水の守護」の三面で、ちょうど私が立ち寄ったときにもお参りされている方がいらっしゃり、地元の方に愛されているんだろうなあと感じました。

今回は紹介できませんが、段山町電停から徒歩5分ほどで三の丸広場(熊本城)につきますし、熊本城から反対側、西側へ20分ほど歩いた島崎周辺には島田美術館や叢桂園など、歴史や文化を感じられる場所がたくさんあります。

ぜひ、段山町電停周辺をゆっくり散策してみてください。

それでは、また次回お会いしましょう。


■お食事処 彩 sai-sai 

住所:熊本県熊本市中央区新町3-5-13-1

営業時間:【昼】11時30分〜15時(L.O14時30分)、【夜】17時〜21時(L.O20時30分)

休み:日曜日

URL:https://www.instagram.com/_sai_sai_06/


(文・写真:松本亮介)

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