どこでも仕事ができる便利な世の中。その一方、緊急の仕事などが入った際、どこにいても対応しないといけなくなったのも現実…。そんな時に便利なのが、Wi-Fi環境が整っていて、短時間の利用もできるコワーキングスペースです。

 旅や出張の計画を立てる際、どこにコワーキングスペースがあるのかを押さえておくのも、今どきの旅の楽しみ方、働き方かもしれません。

 今回は、古い町屋を利用したり、温泉もセットになっていたり、中心市街地のど真ん中にあったり、便利なだけじゃない個性派コワーキングスペースを3件ご紹介します。

145年以上の歴史を 感じながらの仕事時間

古い町屋が残り、豊かな風情を醸し出す熊本城・城下町。その中でも1877年に酒蔵として建てられた建物を、大切に今に受け継ぐ「早川倉庫」は、「熊本市景観形成建造物」に指定された大型の木造建築です。

その2階の一部にオープンしたのが「ワーキングスペース 素心吟舎(そしんぎんしゃ)」です。「個人のデスクワークのほか、対面やオンラインでのミーティングにもご利用いただいています。世代や職種を越えた交流の場になることで、若手の応援や地域への貢献も目指しています」と話すのは、運営を担う「KIMOIRIDON」理事の河野さん。

ドロップインは1時間500円、1日利用しても1,200円(キャンペーン価格、期間未定)
ドロップインは1時間500円、1日利用しても1,200円(キャンペーン価格、期間未定)

「KIMOIRIDON」は、地域にある町屋などの不動産を有効活用し、継続的な地域活性に繋げることを目的に生まれた一般社団法人で、これまで古町の実証実験などを行ってきました。熊本地震の被害もあった「早川倉庫」2階の一部をうまく活用できないか…と考えた結果、集う人と人が繋がり、新たな企画が生まれる場所として「素心吟舎」をオープン。さらに、ふるさと・熊本に拠点を探していた「ブレンアーキテクト」の濵田さんと出会い、2社で運営することになったそうです。

「早川倉庫」の早川祐三さん(左)、一級建築士の河野さん。お二人とも「KIMOIRIDON」メンバー
「早川倉庫」の早川祐三さん(左)、一級建築士の河野さん。お二人とも「KIMOIRIDON」メンバー

145年以上の歴史的建築物を生かしたワーキングスペースは、町屋で使っていた古材や建具を活用して仕上げられています。そのアンティークな佇まいが落ちついた雰囲気を醸し出し、集中力も高まりそう。一つひとつに詰まったストーリーに思いを馳せながら仕事時間を過ごせば、自然とクリエイティブな発想が生まれそうな…そんな場所です。

古民家で床板(とこいた)として使われていた欅の一枚板を、窓際でローテブルとして再利用。足を伸ばして窓の外を眺めながらリラックスして仕事に取り組めます
古民家で床板(とこいた)として使われていた欅の一枚板を、窓際でローテブルとして再利用。足を伸ばして窓の外を眺めながらリラックスして仕事に取り組めます

「ここはどなたでも利用できる場所です。地域の人や旅人、出張で来られた人、ここで出会って生まれた企画は、『KIMOIRIDON』でも応援していきたいと考えています」と早川さん。仕事をするだけでなく、ここでは出会いも楽しんでください。


ワーキングスペース 素心吟舎(そしんぎんしゃ)

問合せ先:096-352-6044(早川倉庫)

contact@kimoiridon.com(KIMOIRIDON

所在地:熊本市中央区万町2-4早川倉庫2階

営業時間:8:00〜19:00

休み:日曜、祝日、年末年始(イベント開催時には使用できない場合があります)

URL:https://kimoiridon.com/soshinginsha/

仕事はちょっと、温泉は長めに ま〜ったりリラックス

温泉付きのオフィスがあったら…そんな夢を叶えてくれるのが、益城町の「阿蘇熊本空港ホテル エミナース」にオープンした温泉付きワーキングスペース「チルワーク」です。

「会議室や、即入居ができるセットアップオフィスもご用意しています」と管理支配人の橋之口智子さん
「会議室や、即入居ができるセットアップオフィスもご用意しています」と管理支配人の橋之口智子さん

時代の変化やコロナ禍もあり、ホテルへの需要が変わっていくと、それまで婚礼で利用していた宴会場や新郎新婦の控室などの利用が激減。台湾の半導体製造会社TSMCの熊本進出により周辺のビジネス環境が大きく変わったことでビジネス需要が高まり、さらに空港を利用するビジネスマンが出発前に温泉に立ち寄っていたことから、今回のオープンに繋がったと管理支配人の橋之口智子さんは話します。

会議や打ち合わせにも利用できる「チルラウンジ」
会議や打ち合わせにも利用できる「チルラウンジ」

空間をインテリアショップ「ACTUS」が手がけたのは、「出会った責任者の方が熊本出身で、ご縁を感じ依頼することに」という理由から。「癒し」「働きやすさ」の2つをテーマに洗練された空間に仕上がり、一人席やグループ席、さらにはさまざまな座り心地のチェアを配すこだわりよう。

「チルカフェ」は無料のコーヒーがいただけるサイレント空間
「チルカフェ」は無料のコーヒーがいただけるサイレント空間

ニーズに合わせて使いやすいよう2つのワーキングスペースも用意し、コピー機やシュレッダーはもちろん、月額利用に嬉しいロッカーも備えられています。一時利用コースは、「3時間パック」「温泉つき2時間パック」(いずれも1,500円)があり、「集中できる空間で、パソコン作業が少しできると大丈夫」と言う人には特に、温泉付きパックが喜ばれているそうです。

七福の湯には、露天や内湯、サウナがあり、女湯限定の「シルキーバス」は美肌に嬉しい作用もあるとか
七福の湯には、露天や内湯、サウナがあり、女湯限定の「シルキーバス」は美肌に嬉しい作用もあるとか

温泉「七福の湯」には、サウナのある大浴場のほか、家族湯やよもぎ蒸し、岩盤浴も揃い、気づいたら仕事より癒しが多め…になりそうです。ちょっと仕事をして、温泉でリラックスして帰路につく。まさに、ワーケーションのような働き方を試してみてはいかがですか?


■ 温泉つきオフィス chillwork(チルワーク)

問合せ先:096-286-1111

所在地:上益城郡益城町田原2071-1 阿蘇熊本空港ホテルエミナース内

営業時間:8:00〜20:00

休み:なし

URL:https://www.kumamoto-eminence.com/chillwork/

便利な“マチナカ”を拠点に、 仕事プラス観光が実現できる。

熊本日日新聞社提供
熊本日日新聞社提供

熊本市の中心街、いわゆる“マチナカ”どまんなかにあるコワーキングスペース「びぷれすイノベーションスタジオ」、通称Bスタ。ホテル日航熊本のすぐ横にあり、周辺には百貨店、飲食店が多数。しかも、熊本城までも歩いて行けるほど、観光スポットへのアクセスがとても便利な位置にあります。運営しているのは、熊本の新聞社、熊本日日新聞社です。

なんと! キッチンが併設された「コワーキングカフェ」。このスペースでも仕事ができる ※熊本日日新聞社提供
なんと! キッチンが併設された「コワーキングカフェ」。このスペースでも仕事ができる ※熊本日日新聞社提供

Bスタがおもしろいところは、キッチン併設のカフェスペース(飲んだり食べたりできるスペース)があったり、広々としたラウンジスペースがあったり、私語禁止の集中スペースがあったり、そのスペースの多様さ。ドロップインでの利用でも、この多様な共有スペースの中からどこでも、空いていれば好きな場所に座ることができます。

 カフェスペースでは、時々パン教室が開かれていたり、夜にはワインの試食会が催されたり、時には利用者が夜ごはんを手づくりしていたり。新聞社が運営しているコワーキングスペースだからお堅いところ? とイメージするかもしれませんが、会員同士のコミュニケーションもあり、自由でフランクな空間です。

ミーティングなどでも利用できるコミュニケーションルーム ※熊本日日新聞社提供
ミーティングなどでも利用できるコミュニケーションルーム ※熊本日日新聞社提供

2019(令和元)年にオープンした時のコンセプトが「人と情報の交差点」。その言葉通り、この場には地元の企業、多業種のフリーランス、教育機関、学生と、集まる人たちも多様。ここでの出会いでビジネスにつながって事例も数多くあります。


■びぷれすイノベーションスタジオ

問合せ先:096-288-2236

所在地:熊本市中央区上通町2-17 びぷれす熊日会館7階

営業時間:9:00〜22:00(最終入館21:00)

休み:日曜・祝日・年末年始

URL:https://bista.kumanichi.com/

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