暑さが厳しい熊本の夏。
暑い日が続くと、自然と食べたくなるのがかき氷!ですよね。
最近では、お祭りの屋台などで見かける従来のかき氷だけではなく、
氷の種類、氷の削り方、トッピングなどにこだわったかき氷も人気のようです。
熊本にも、サクッとした食感のもの、SNS映えするものなど、
味も見た目もインパクトのあるかき氷が目白押し!
店主のこだわりが光るかき氷をご紹介します。
100年の歴史あるかき氷 “熟氷”のサクッと食感がクセになる!
もともと御船町で飴菓子を製造・販売していた、創業100余年の「近藤製飴本舗」。約80年前から、夏の商品として、アイスキャンデーや手作り氷の白くまアイスを作り始めました。やがて、白くまアイスが、同店名物のかき氷「熟氷白くま」へと変わっていったそうです。
「熊本のおいしい地下水と水飴、砂糖、塩を独自の配合で混ぜ合わせて炊き上げ、空気を含ませながら凍らせて氷を作ります。この材料・技法は80年前から基本的には変わっていません。氷は特注の削り機で削るのですが、一つ一つの粒が大きく、かつ柔らかくなるんですよ。さらに削った氷を一晩寝かせることで、当店独自の“熟氷”ができあがります。ガリガリでもフワフワでもない、サクッとした食感のかき氷です」と話すのは、代表の近藤弘毅さん。
また“熟氷”は、溶けにくいのも特徴。溶けて液体状になってしまう心配が少ないので、焦らずゆっくり食べることができるのも、お客様に喜ばれているのだそう。
同店は、農家さんから直接仕入れた規格外フルーツをかき氷のシロップに使用するなど、食品ロス削減にも取り組んでいます。
「熊本のある農家さんと知り合い、形や色が規格外だという理由だけで廃棄されるフルーツがあることを知り驚きました。そこで、規格外フルーツを使ったかき氷を考案。私たちはフルーツを通常より安く仕入れ、お客様にリーズナブルな価格で提供することができるし、廃棄されるフルーツを減らすこともできます。規格外といっても味はとてもおいしいので、フルーツ本来の味わいを生かした無添加のシロップを作りました」と、近藤さん。
フルーツを使ったかき氷は、仕入れができたときのみ提供されます。かき氷のメニューは日によって異なるのでInstagramで確認してください。
近藤さんが手間ひまを惜しまず、こだわり抜いて作っているかき氷。「独特なサクッと食感がクセになる」と、リピーターが県内外に増えているのだそう。遠くは関東から、かき氷を食べに何度も訪れる人もいるのだとか!
全国にファンがいる同店ですが、近所に住む小・中学生や高校生が学校帰りに立ち寄り、宿題をしたり遊んだりして過ごす“集いの場”でもあります。子どもたちが「ただいま」と言って帰ってこられるような、入りやすい雰囲気を大切にしているそうです。
最後に近藤さんは、「子どもも大人もふらっと立ち寄れるような、地域に愛される店を目指しています。農家さんやフルーツとの新たな出会いがあれば、かき氷の新作開発にも積極的に取り組んでいきたいですね」と、今後の抱負を語ってくれました。
■ 近藤製飴本舗
問合せ先:096-364-5975
所在地:熊本市中央区春竹町54
営業時間:11:00〜19:00
休み:火曜
老舗醤油メーカーがプロデュース! 蔵カフェでいただく“黒い”かき氷
1818年創業の醤油メーカー、浜田醤油が運営する「うさぎカフェ」の、夏季限定の“黒い”かき氷「漆黒氷」が、昨年に引き続き今年も登場!
このカフェは、世界的な建築家・隈研吾氏の監修のもとリノベーションされた、国登録有形文化財の醤油蔵の2階にあります。隈氏は、2021年の東京オリンピックメイン会場・新国立競技場の設計を手掛けたことでも知られていますね!
店内は、日本の伝統的な骨組み建築「和小屋」の姿をそのまま活かしつつ、漆黒の壁など現代的な要素を加えた和モダンな空間。落ち着いた照明が、まるでバーのような大人っぽい雰囲気を演出しています。
こんなスタイリッシュな空間でいただける「漆黒氷」は、浜田醤油の生醤油(なましょうゆ)をふんだんに使った、真っ黒な見た目がインパクト大のかき氷です。
マーケティング&ビジネス開発担当のアイリスさんと店長の大野加南子さんは、「昨年初登場し、お客さまにとても好評だった黒いかき氷を、今年はさらにパワーアップさせました。ミルク氷から手作りし、見た目や味はもちろん、食感、香りにもこだわった、リピーターの方にも楽しんでいただける一品になっています。火入れしていない、香りがたつ生醤油を使っているので、氷を食べると醤油の香りが口いっぱいにふわっと広がります。このかき氷が、弊社の醤油の味を知るきっかけになればうれしいですね」と話します。
ミルク氷に醤油シロップをかけ、その上には醤油キャラメル味の生クリームがたっぷり。中には醤油アイスクリームが隠れています。さらには、醤油で煮た黒豆と黒ごま団子が添えられ、味と食感のアクセントに。甘じょっぱい味と芳醇な香り、食べ進めるほどに変わる食感が、新感覚の一品です。
かき氷は7・8月と夏季限定で、火曜日のみ提供。氷からすべて手作りされ、手間ひまをかけて作られているため、限定的な提供になるのだそう。
蔵の1階には、醤油や、卵かけごはんにかける醤油、バルサミコ醤油など、浜田醤油の全商品がずらりと並ぶショップがあるので買い物も楽しめます。
ここでしか食べられない、唯一無二のかき氷をぜひどうぞ!
■ うさぎカフェ
問合せ先:070-4718-4167
所在地:熊本市西区小島6-9-1
営業時間:11:00〜17:00(O.S 16:30)
休み:日・月曜
可愛らしいクマがSNSで話題! 和テイストの“モンブランくま氷”
きな粉を使ったお菓子やわらびもちなど、和スイーツの専門店「きなこーや」では、可愛らしいクマの見た目がキュートな「モンブランくま氷」が大人気。SNS映えすると、特に若い世代から注目を集めています!
「くま氷は毎年夏季限定で提供していて、春頃になると、『かき氷はいつ始まりますか?』という問い合わせがあるほどの人気メニュー。常連の方でも飽きずに楽しんでいただけるよう、可愛いらしいクマの見た目はそのままに、毎年味のテイストを変えています。今年は、熊本県産の和栗を使ったモンブランです」と、店長の田口潤さん。
モンブランの下には、きな粉の生クリーム、黒みつかき氷、黒みつわらびもち…と続き、「これでもか!」というほど和の味を堪能できます。クマの鼻は、モンブランジェラートでかたどられています。別添えの、熊本産きな粉や黒みつを少しずつかけながら食べると、味を変えることができるので、最後まで飽きることなくあっという間に完食!
かき氷は、くま氷のほかに、「柚子わらびもちの柚子レアチーズ氷」など、テイストが異なる3種類があります。いずれも、見た目のインパクトがあったり、クリームを自分でかけることができたりと、“映える”写真や動画が撮れるよう工夫されています。同店のかき氷最新情報はInstagramをチェック!
和スイーツやドリンク、スムージーなど、カフェメニューも豊富。看板商品のわらびもちやみたらし団子、きな粉団子などは手土産にもおすすめです!
■ きなこーや
問合せ先:096-223-5305
所在地:熊本市中央区新屋敷2-27-14
営業時間:10:00〜18:00(O.S 17:30)
休み:なし
同じテーマの記事
-
熊本、うつわ便り 03 石田裕哉さん
2021.05.11
-
熊本の夏の風物詩「火の国まつり」 待ち遠しい“おてもやん”フィーバー!!
2022.07.25
-
熊本の窯元をめぐる 熊本、うつわ便り 14 井上尚之さん
2024.05.17